2010年11月22日月曜日

今日見たVimeo動画。効果音を作り出す職人

YouTubeをよく見ます。みているとあっという間に時間がたってしまいます。

今回の動画は、YouTubeでなく、Vimeoという動画サイトです。




SoundWorks Collection: Gary Hecker, Veteran Foley Artist from Michael Coleman on Vimeo.

ハリウッド映画の効果音を作り出す職人を取材した映像でした。
単純に見ていて感心するし、音を職業として極めている点ですごいなと思いました。

「最低制限価格+1円」入札相次ぐ 周南、価格漏れた?・・・を考える。


「最低制限価格+1円」入札相次ぐ 周南、価格漏れた?

2010年11月20日


周南市発注の公共工事で、複数の社が最低制限価格より1円だけ高く入札し、抽選で落札業者を決める例が相次いでいることが分かった。最低制限価格は公表 されていないが、今年度はすでに3回の入札で起きている。市は業者の積算の精度が上がったのが原因としており、職員から業者側に最低制限価格が漏れた可能 性を否定している。

10月27日にあった山口国体クレー射撃会場整備工事の条件付き一般競争入札には15社が応札。7社が最低制限価格以下だったが、残る8社のうち3社は最低制限価格より1円高い7604万2593円で入札し、くじ引きで市内の建設会社が落札した。

このほか、13社が参加した6月9日の西三田川住宅跡地整備工事の条件付き一般競争入札でも、2社が最低制限価格を1円上回る2551万7851円で応 札。7社による10月20日の市道櫛浜久米線舗装工事の条件付き一般競争入札でも2社が1円高い1492万7365円で並んだ。いずれもくじ引きで落札業 者を決めた。

市契約監理課によると、昨年度から最低制限価格より1円高く入札する例がみられるようになった。市は今年度から、1千万円を超える市発注工事で事前公表していた予定価格を、事後公表に切り替えた。

木村敏明課長は「県が公開している単価などを参考にすれば、かなり精度の高い積算が可能で、最近は各社とも1円単位で勝負しているようだ。市から業者に価格が漏れているとは考えにくい」と説明している。(福家司) (http://mytown.asahi.com/areanews/yamaguchi/SEB201011190048.html)より引用。
入札で、建築物を建てようとしたら、「最低制限価格」より1円だけ高い額での落札が続いているというニュースでした。

この新聞記者は、公安資料流出事件や、尖閣諸島の衝突ビデオの「流出」の流れを受けて、「流出」というフレームでこの案件を記事にしたようだということが感じ取れます。

「公表していない最低制限価格より1円だけ高いなんて、、、情報漏れだ!大変だ」というスタンスです。

ここで考えなければいけない点は、、、
  • 漏れたのか?
  • 漏れたとして、それはマズイのか?
だということです。

また、一見スムーズな文章ですけど「最低制限価格」や「予定価格」の説明がありません。これは、
  • みんな知っていることだから説明不要
  • 紙面の都合で説明部分はカット
  • 説明すると、記事にするほどの重要なことでないことがバレる
のどれかだとおもいます。
よそのサイトによると、「最低制限価格=予定価格×最低制限価格率(%)」だそうです。で、記事によると「市は今年度から、1千万円を超える市発注工事で事前公表していた予定価格を、事後公表に切り替えた。」ということですから、昨年までは「予定価格」が事前に公表されていました。

つまり、
予定価格が分かってるので、最低制限価格が(プロなら)誰でもわかる状態だったのです。昨年までは最低制限価格は、秘密でもなんでもない、事前公表されている数字。

だから、そんな重要な数字ではない。

でも、今年は公表されていないので、1円だけ上乗せするなんで不可能じゃない、、重要な数字じゃなくても、公表されていない数字が分かっちゃうのはマズイんじゃない。という疑問が残ります。
「月間積算資料」という雑誌があります。もちろん月刊誌です。建築業界の人、設計業界の人が購読する専門誌なので、普通の人は見ることも触ることもありません。

ここには、各種単価が円単位で記載されています。鉄骨1本いくら(関東でいくら、関西でいくら)するかや、工事現場で交通整理する誘導員の日給単価など、それはもう辞書のような感じで、単価が掲載されています。

だから、工事の価格って、使うセメントや鉄筋や建具の数量が分かれば、計算ずくで出せるものです。ここが一般の感覚と違うところ。たとえるなら、カレーを作ろうと思ったら、プロ主婦ならいくらで出来るか計算できるのと一緒です。カレーのルーが128円で、じゃがいもが、、と足し算する感覚。そして仕様書により、建物に必要な原材料は公開されています。

仕様書で、つかう原材料の数量がわかり、その単価は公開されている。


まさに「県が公開している単価などを参考にすれば、かなり精度の高い積算が可能で、最近は各社とも1円単位で勝負しているようだ。」と担当者のコメントと一致します。


ちなみに、これらを自動でやってくれるコンピュターのアプリがあります。 県や市が入札の予定価格を決めるのと同じソフトを各社で購入し、それを使って、同じ図面を使って、計算するのです。



同じ計算を同じソフトで行うんですから、同じ価格が出ますよね。

記事をみただけなら、「流出」というイメージが先行しますし、記者もそれが狙いだとおもいます。けれど、業界の人は驚くことではないのかも知れません。

業界の人ではないのですけど想像でエントリーしました。